愛着障害の3つの特徴とチェック方法!大人の症状や対応・克服方法も!

こんにちは、毒親からの自立支援をしている今日子です。

愛着障害とは、乳児期に養育者など回りにいる大人に適切な対応をしてもらえずに愛着形成が出来なかったことです。その結果、人との関わりが上手に出来ずに辛い思いをし続けることになります。

赤ちゃんにとって特定の人が、自分の身の回りの世話をしてくれることで、安心感や安全が確保されます。それが赤ちゃんの知的面や、社会性への発達に繋がるのです。

養育者の接し方による影響が大きいですが、子供の置かれている環境や個人差で違いが出てくるのも事実です。幼い頃に身につけたものは、7~8割の人で生涯にわたり影響します。

そこで今回は愛着障害の3つの特徴とチェック方法や大人の症状や対応・克服方法についてもご紹介します。

目次

愛着障害の3つの特徴とチェック方法

幼い頃から虐待や放置されたことにより、回りの世界が危険で恐いと学習して育ってしまいます。

その後、知能が発達してくると子供なりの思い込みも手伝うことで、更にこころが複雑に絡まっていくのです。

 愛着障害の3つの特徴

(1)回避型

特定の人と親密な関係が築けないだけではなく、人と関わるのがわずらわしいと思ってしまいます。

心理的にも物理的にも距離をおこうとします。人とぶつかるくらいなら、自分から身を引くことで事態の収拾をしようとする傾向もあります。

(2)不安定型

いつも不安なので終始回りに気を使っています。「愛されたい」「受け入れられたい」「認められたい」という気持ちが非常に強いです。そのために、相手の顔色を見て行動をしがちです。

その結果として、相手に逆らえないということが多く見受けられます。また、明らかに不当な要求や、都合よく利用されるような場面においても、断れない傾向があります。

けれども、従属的タイプだけではなく、支配的なタイプの人もいます。このような人は、相手に対して猜疑心を持って接しています。

(3)恐れ・回避型

回避と不安定の両方が強いタイプです。ひとりは孤独で不安だけど、人と関わると強いストレスを感じてしまう。

今でも傷を引きずり続けている人も多く、些細なきっかけで混乱する場合も見受けられます。

 愛着障害のチェック方法

(1)対人関係が上手く出来ない

相手の反応に敏感なので、本来の自分を無意識に抑圧しています。人と一緒にいても楽しめないし、時には辛く感じています。

(2)自分に自信が持てない

回りに合わせることで自分を守ってきた為に、そもそも自分がありません。そのため自分が育っていないのです。

(3)自己肯定感が低い

成功体験が少ない、またはありません。どちらかといえば、減点方式で育てられてきているので、自分には価値が無いと思っています。

(4)見捨てられることへの不安感が強い

養育者に気に入られるように、いい子でいないと罰を与えられてしまう。または、かまってもらえなくなることへの不安がありました。それが、状況が変わった今でも、関わる相手に対して持ち続けてしまうのです。

(5)物事に対して過剰に反応してしまう

今までの体験から、ネガティブな方向への思考が働いてしまいます。その思考は行動へと移ります。些細なことでも自己防衛のための反応です。

(6)物事に対して無反応・無関心である

感情が生まれてしまうと辛くて、苦しくて、やりきれなかった。だから、その結果として感情を感じない選択をして来ました。また、関心を持ったことに対しても、負の経験を味わったことで無関心になることを選択してきています。無意識にすべての感情のフリーズ状態です。

愛着障害の大人の症状や対応・克服方法

大人の事情で子供の頃に十分に愛されなかった。それによって、満たされていない感情を大人になっても持ち続けています。だから現在になっても、人に対してどの様に接したらいいのかが分からないのです。

人を求め過ぎる場合と、人を避け続ける場合がありますが、どちらも根っこの部分は同じ傷を持っています。これらを克服するには、安心できる場所や人などに援助してもらいながら癒していくのが最善な方法だと思います。

納得出来ないままに放置された過去の自分の感情と向き合うことで、過去の自分が許すまでゆっくりと時間をかけて会話をしていくことです。

しかしながら、これらの対応をする場合は、重篤なトラウマを持っている方には体調不良や情緒不安定になる危険性もあります。きちんとした対応が出来ないところにおいては、二次被害にあった方もいらっしゃいます。十分な注意が必要です。

 愛着障害の大人の症状

愛着の問題は、子どもの問題でかつ特殊な悲惨な家庭環境で育った結果だと思われていました。しかし、最近では大人にも広くみられる問題だと考えられるようになりました。

たとえば、うつや不安障害、アルコール依存、薬物依存、ギャンブル依存、過食症などの精神的なトラブルの多くの要因ばかりか、離婚や家庭の崩壊、虐待やネグレスト、結婚や子どもを持つことへの回避、社会へ出ることへの拒否、非行や犯罪なども、この問題の背景にあるのではないかとクローズアップされてきています。

 愛着障害の対応・克服方法

自分自身が愛着障害の傾向があることを意識することが最初です。意識することが出来なければ改善することが出来ないからです。

そして、現在の物の見方や捉え方、価値観は生きていく為に必要であったと理解して認める必要があります。否定してはいけません。

人によっては、喜怒哀楽すべての感情に蓋をしてしまった結果、色々な出来事に対して感情が動かなくなっている場合があります。嫌だとか、辛いとか、ネガティブな感情が湧いてきてもOKだと知る事です。また、楽しいときや、嬉しい時も素直に喜んでいいのです。

あまりにも長い期間に渡って、自分の気持ちに正直になっていなかったので、自分が我慢さえすればいいと思っています。でも、それは自分を守らずに自己犠牲をしています。楽しんでいる自分に対しても罪悪感を持って自分を罰する必要もありません。

まとめ

愛着の問題は、一部の人の特別な問題ではありません。ほとんどの人に広く当てはまる問題であると思います。

無意識に思考するパターンに支配された行動をし、ストレスを抱え込み、健康さえも害しています。生きづらい人生を生きているけれど、何が問題なのかさえ分からない人が多くいるのです。

愛着がその後の人格形成の土台となるだけに、一生に及ぼす影響は「第二の遺伝子」とさえ言えるほどなのです。

だから長い期間において自分を支えてきた価値観や信念を変えることには抵抗が起きます。そのため改善するにも長期間が必要となります。対処療法では、慣れ親しんだ考え方にすぐに戻ってしまうからです。

また、この愛着障害を持った人が次世代へと負の連鎖を起こしています。近年において色々な社会問題が起きているのも、この問題が置き去りにされてきたからかもしれません。

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最後までお読みいただきありがとうございました!

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