「発達障害の子供と大人の3つの特徴は? 診断チェック方法&仕事についても!」

発達障害とは、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、学習障害などがあります。

人によって症状は併存していたりするので対処法も人によって違ってきます。

そもそも発達障害の人は昔からいたと思います。ただ変わった人、不思議な人、おかしな人などといわれていました。何故なら体に障害がないので、見た目は普通の人と同じだからです。

知的障害がない場合は更に第三者から厳しい目で見られます。それは子供同士だけではなく、大人からも攻撃を受けました。色々と考えさせられる現象でしたね。

ところが発達障害者支援法が2005年(平成17年)4月1日施行されてから、大手企業の参入などもあって世の中で認知されるようになりました。

しかし、我が子を生み育てていた頃には残念ながら色々な点で支援はありませんでした。だから、試行錯誤しながら日々を過ごしていました。

今、振り返ると五感覚が鋭いために日常生活でも支障を来たしていましたが、それも懐かしい思い出となっています。このように子供からたくさんの課題を突きつけられて、私は人としても成長することが出来たと思っています。

そこで今回は「発達障害の子供と大人の3つの特徴は? 診断チェック方法&仕事についても!」について解説していきます。但し、この記事は「知的障害がない自閉症について」になります(自閉スペクトラム症)

目次

発達障害の子供と大人の特徴とは?

子供と大人では特徴が少し違ってきます。知的障害がない自閉症の子供の場合は言葉での表現が上手く出来ません。

だから、幼少期は「イヤだ」の感情が先行しての行動になっています。身近にいる養育者にとっては、突然おこる現象に戸惑うことが多いです。

一方、大人になってくると、今までの体験から学んだ経験値から行動をするようになります。障害の度合いによっても違ってくるので決め付けることはできませんが、人間も動物ですから、自分の身を守るために最善の方法を選択していることには違いはありません。

発達障害の子供の特徴とは?

1.子供の時には感覚過敏の特徴が見られます。

・音に敏感に反応します。
特に大きな音が嫌いです。普通の人よりもっと大きく聞こえているのかもしれません。

けれどもマイナスな面があるだけではなく、絶対音感を身につけることが出来ます。これは努力で何とかできるものではないので、たくさん音楽に親しんで下さい。

また、色彩についても同じことがいえます。
本人の中にイメージを持ち合わせているように感じました。

絵を描く、色をつけていくなど芸術面での才能があると思います。
知的好奇心が旺盛なので、幼少の頃よりたくさんの経験をさせて欲しいと思います。

・味覚に敏感です。
何に対してもこだわりが強いので、食事面でも偏食になります。色々な面でも共通するところですが、「初めて」に異常に抵抗します。味覚が過敏だったために、病気になった時に薬を飲ませるのも大変でした。

チョコレート、ゼリー、アイスクリームなどに包んでも、一度は誤魔化せても二度目は無理でした。入院した時には、先生と看護師さんと母の3人で押さえ込んで薬を飲ませていました(笑)

・肌に触るものに過敏です(触覚)
靴も洋服もボロボロになるまで同じ物を好んでいました。新しい物にする時には大泣きなって着せても、履かせてもすぐに脱いでしまいました。

その為に外出するまでに同じことを繰り返さなければなりませんでした。
けれど、ある程度の年齢になると受け入れるようになりました。
もし、この現象が見受けられたら就学前までだと思って頑張って下さい

2.人とのコミュニケーションが上手くとれない

そもそも自閉傾向にある子供は会話が苦手です。だから、しっかり聞いて発話を促す練習をした方がいいです。もし、いい間違いをしてもそこで正そうとしないことです。

正そうとすればするほど、子供は発話をしなくなるかもしれません。
なぜなら子供は身近にいる人から認められたいし、受け入れて欲しいからです。

最低限の社会的ルールは教えないといけませんが、それ以外「そのままのお子様」を
愛して欲しいです。

3.こだわりが強い

些細なことに強くこだわる傾向があります。いい意味でも悪い意味でもです。
例えば、小学校に入学して先生方からの指導のもと集団生活を始めます。

当人にとっては善行であっても、それを指摘された相手は受け流せない同じ子供同士です。自然とトラブルが日常的に発生します。

その結果は「いじめ」へと発展していきます。小1年生から回りの大人達に分からないような陰湿ないじめを1対多で行います。

是非、養育者の方は小学校入学直後から気をつけて見て下さい。子供は親に心配をかけまいとして、ひとりで我慢しています。私は気がつくことが出来ませんでした。
私と同じ失敗をして欲しくないと強く願っています。

発達障害の大人の特徴とは?

大人の場合も子供と同じ特徴があります。しかし、これまでに経験してきたことから学んだことを使っている点で子供とは違っています。

  1. 五感覚については個人差があると思います。

その特徴が本人にとって、やりたい方面と一致した場合その才能が開花するでしょう。
普通の人より集中力も忍耐力もあります。それに才能がプラスされるわけです。
本人の弱点をサポートしてくれる人に恵まれたら大きな成功をすると思っています。

  1. 人とのコミュニケーションが上手くとれない

言語をつかさどる部分や空気感を読み取る部分が欠如されているので改善されることはありません。けれど、訓練することで言葉に関しては日常的に困らなくなります。

ただし、直接的な発話をする傾向があるので相手の気分を害することが多いです。
当人は相手を怒らせようとは思っていません。ただ、空気が読めないだけなのです。

また、抽象的な言い方だと理解できないので、できるだけ具体的な会話に努めるといいです。「あれが…。それを…。これに…」は使用しないことです。

また、幼少期から養育者を含めて回りから受け入れてもらえなかった。認めてもらえなかったなどを持ち続けている人の場合は、大小さまざまな問題を繰り返す人生となる傾向がみられます。

  1. こだわりが強い

この部分も完全に消えることはありません。しかし、成長過程において本人が選択をするようになってきています。

だから、どうしても「ここだけは譲れない!」を持っている部分が社会的に受け入れらるか?! 受け入れられないか?! で問題になるかどうかが決まるように思えます。

発達障害の診断チェック方法とは?

ここでも「知的障害がない自閉症について」書きます。

でも、少しでも疑問があった場合は、市区町村に無料の相談窓口があります。
また、管轄の保健所でも相談が出来ますので利用された方がいいです。

問題がなければ安心できますし、もう少し詳しく検査をしましょう。と
なったら長期的に見るといいことだと思います。

なるべく早期に対応が出来れば出来るほどに、その子の人生が良質なものへと変わるからです。

発達障害の診断方法について

医療機関の場合は、児童心療内科になります。
必ず養育者が母子手帳を持って子供さんと一緒に診察を受けます。

妊娠期間中も含めて出産時までに問題がなかったか?!
成長過程はどうだったのかを聞き取りされます。
学生時代の通知表の提出も求められます。

質問項目がたくさんあるので90分から2時間必要です。(ADI-R検査)
また、もうひとつも質問項目があって60分程度必要です。(ADOS-2)

我が子の場合は、MRIも受けました(脳に問題はありませんでした)
児童心療内科は成人前の子供が対象になります。
医療機関の数は大人よりも多くあります。
だから、成人する前に受けることを推奨します。

何故なら大人になった場合は、発達障害に特化した病院が少ないからです。
すべて心療内科または精神科と一緒になってしまいます。

児童心療内科と大人の発達障害の病院の2ヵ所で、上記の検査を受けました。
(MRIは児童心療内科のみ)

発達障害の仕事について

大きく分けると障害者枠と一般枠の2つになります。

障害者枠で応募する場合は、知的障害のある場合は「療育手帳」、知的障害がない場合は「精神障害者保健福祉手帳」を申請し取得しなければなりません。

基本的に診断を受けてから半年以上を経過していること。
医師に診断書作成を依頼(指定された用紙)と申請書を記入し自治体に提出します。
通知が届くまで2~3ヶ月必要なので、早めに申請をされるといいです。

また、「精神障害者保健福祉手帳」は、2年毎に診断書を再提出して更新の審査を受けることになります。基本的に治癒する病気の種類とは違うのですが、現状はこのようなシステムになっています。

「療育手帳」は、自治体によって異なりますがIQ70以下と捉えていると分かりやすいと思います。障害の程度によって等級数が異なります。ご本人が住まわれている各自治体に相談される方がよろしいかと思います。

両方ともに共通しているのは、「身体障害者手帳」ほどの支援は受けられません。
身体障害者は身体障害者福祉法によって国が主体になって支援しています。

けれど、「精神障害者保健福祉手帳」と「療育手帳」は各自治体の支援です。
だから、支援も各自治体によって微妙に違っています。

仕事に関してですが「障害者の雇用の促進等に関する法律」により、事業主が一定数の障害者を雇用するように定められています。

障害者雇用率は、民間企業が2.0%、国及び地方公共団体並びに特殊法人が2.3%、都道府県等の教育委員会が2.2%です。民間企業の2.0%というと、従業員50人に対して1名の障害者を雇用することが必要になってきます。

さて、ここから障害者雇用納付金制度についても紹介します。

障害者雇用は、事業主が相互に果たしていく社会連帯責任の理念に立ち、事業主間の障害者雇用に伴う経済的負担の調整を図っています。

そのため、障害者雇用率に達していない分を、障害者雇用納付金としてお金で納めることになっています。障害者雇用未達成1名につき月50,000円を支払います。

(101名以上200名未満の企業は、平成27年4月1日から平成32年3月31日までは移行期になるため、納付金の額が1人当たり月額「5万円」から「4万円」に減額されます。)

集められた納付金は、企業が身体障害者、知的障害者又は精神障害者を雇用する場合の作業設備や職場環境を改善するための助成金や、特別の雇用管理や能力開発等を行うなどの経済的な負担を補填するため、雇用を多くしている企業への調整金などに活用されています。

上記の制度が出来上がってから、各企業が積極的に雇用を行うようになってきています。

この制度がなかった頃は、障害者枠は身体障害者のみの募集をしている企業が多かったで
す。(障害者が身体に限定されていたため)

現在でも募集要項には企業側が求めている障害の分類が表示されています。収入に関しては残念ながら一般枠よりも5万~10万円低くなっているように思います。仕事の内容は単純作業が多いので、知的障害がない場合は向いていないかもしれません。

また、多くの企業側の意識

・障害者雇用が法律で定められているため
・行政指導を受けたくないため
・CSRを厳守していると社会から評価されたいため
・障害者雇用納付金を払いたくないため
・他社も取り組んでいるので横並びにしないと思うため
・上層部からの指示があるため

まだ、上記のような意識で採用している場合が多いので、受け入れ態勢はバラバラだと思われます。将来的に障害者も問題なく働ける職場は、健常者にとっても快適な環境である!に変わっていくことを願っています。

ただ、知的障害がない自閉症の場合は突出した能力を持っている人がいます。
その才能を見つけ出して、適時に使えば天才的な能力を発揮します。

希少ではありますが、受け入れて指導している企業は存在しています。
また、雇われるだけでなく自ら起業することも不可能ではありません。
ぜひ、お子さんが豊かな人生を送れるように制限をかけずに考えてみては如何でしょうか。

まとめ

今現在、発達障害のお子さんを子育て中の養育者の方は、将来を考えると心配だと思います。また、毎日いろいろな現象に戸惑われているかもしれません。

何を持って普通なのか定義が出来ませんが、子供がたくさんの課題を運んで来ます。

だから、色々と考えさせられる機会が多くありました。

とても悩みましたし、誹謗中傷も受けました。学校での「いじめ」も無くなることがありませんでした。まだネット社会ではなかったので情報を受け取る場所も少なかったです。

だから、お金を使って知識を入れていきました。
すると学ぶことで自分自身のこころの問題も見えて改善することが出来ました。

そして、先日その子供から「おかあさんがいてくれたお陰で、私はこうしていられるんだよ。こころの持ち方や物の捉え方を、その都度教えてくれるから平気で過ごせている」と感謝の言葉を聞かされました。

私の娘は「知的障害がない自閉症」です。

長期間学校でいじめを受けたことで、社会的に認めてもらえない。という認知を持ってしましました。今、社会人として会社勤めをするようになって親としては少し心配です。

でも、本人が障害者枠だと「初めから自分の可能性を閉ざしてしまうのが嫌だ」といって一般枠での就活をしました。もちろん障害者支援センターなど2ヵ所に登録をしました。

結果的に現実を見せたことが逆に前向きにつながりました。

また、本人が必要としている時に、本人に気づかせる支援をしています。
強制や支配はしていません。大泣きしながら自分にダメだしをして相談に来ることが、当初より減ってきました。

玉ねぎの皮をむくように、慌てず、でも確実に「心の本質を理解してもらう」ことが、母としての最後の仕事だと思っています。

自立と自律ができれば、きっとこれからの人生を豊かに生きてくれると信じています。

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最後までお読みいただきありがとうございました!

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